さしあげもの

□2222打感謝小説!!
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どこから出したんだろう……
冷ややかな目で「それ」を出した綱吉を雲雀は見た。
とても得意そうに掲げる綱吉の顔は輝き、満ち溢れていた。


「これだったら強い弱い関係ないですからね!!」

「僕にそれを腰で回せと…?」


そう、綱吉が持ち出したのは大人用のフラフープだった。
本当にどこから持ち出したの状態であったが、この勝負逃げるわけにもいかない。


「これを一緒にスタートして、先に落としたほうが負けですからね」

「……そう…」


雲雀は先ほどのテンションを落とし、フラフープを受け取る。
何が悲しくて愛しの校内で、しかも廊下でフラフープをしなくてはならないのか。
この場に獄寺が居ないことを心から喜び、綱吉と雲雀は身体にフラフープを通す。
何だこの異様な光景は。しかし二人とも、そこには触れないようにしている。


「では、よういっ…!!」


すたーと、の言葉で始めたフラフープ対決、勝利の女神は雲雀恭弥に微笑んだ。
二人とも始めてから十数分、落とす気配すらも見せずに腰でフラフープをまわしていた。
向かい合ってフラフープを回すという何とも薄ら寒い光景ではあったが二人は真剣にやっていた。
いつまでやっても埒が明かない、と言う理由でフラフープを回しながら雲雀が綱吉に近づいたのが勝敗を決めた。
逃げる綱吉を雲雀はじりじりと追い詰めてとうとう壁際に綱吉を追いやる。
く、と言いながら壁に当たって威力を落としたフラフープを懸命にもたせるも、綱吉はフラフープを落とした。


「ふん、この僕に勝とうだなんて愚考だよね」

「こ、これでだったら勝てると思ったのに…!!」


取り敢えず、獄寺が右腕になると尊敬してやまない沢田綱吉の未来の武器がフラフープにならないことを祈りながら、雲雀は玄関へと向かった。
次の行き先は分からないが特に指定もされてい無い雲雀はゴールを目指す。
リボーンはルールなど指定していない。
ゴールに着けばいいのだ。

しかし、そう簡単にもいくまい。
学校から少し離れたところで、次の守護者が現れた。


「ちっ、大人しく僕を行かせれば良いものの…」

「そうもいかないのなー」



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