さしあげもの
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「んぎゃっ」
外は薄暗く、雨が降っていた。
薄暗いといっても夜ではなくて、朝方。
もぞもぞと布団の中で何かが動くと、獄寺はその顔に似合わない悲鳴を上げた。
「ひ、ばり!!」
「・・・」
「っ・・・こ、んの・・・!!」
布団の中で動いたのは獄寺ではなく、雲雀だった。
動いたというか、強めの力で獄寺を抱きしめただけなのだが
獄寺にとっては窮屈極まりなく、あげく力が強くて苦しいというだけになってしまっていたのだ。
しかも雲雀はまったく起きる様子を見せない。
獄寺が何度も離せ、とかくっつくな!とか叫んでも起きないのだ。
「ほんとに・・こいつは・・・!!」
言葉に怒気は含まれていても、獄寺の表情はどこか優しく、どこか照れたような・・・
そんな感じの表情になっていた。
(まぁ、いいや)
一瞬満面の笑みに変わりさてもう一度寝ようかと雲雀の目線にあわせて布団にもぐりこんだとき。
「ばぁ」
「ぅおああぁあ!!!?」
何時の間にか起きていた雲雀に今度こそ、獄寺の声に怒気が篭った。
「ひ、ばりぃぃいいい!!!」
end
(寝てるなんて誰も言ってないし)
(おれぁんな事言いたいんじゃねぇ!!)
→.後書