さしあげもの

□6400打感謝小説!!!
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さらり、風が俺の髪を撫でる。

ふわふわとした雪が少し降ってて、それでも天気は晴れといった爽やかな日だった。

ふわふわきらきらする雪は凄く綺麗で、だから油断していたのかもしれない。


「ぅあっ」


気付いたら目の前に電柱があった。
どうにも自分は油断して歩いてたらしい。
ぶつかるな、怪我しなきゃ良いなと他人事みたいに冷静に考えてたらいきなり目の前が歪んだ。

かと思えば俺の身体は後ろにひっぱられて、そのまま誰かの胸に全体重を預ける事となった。
まぁ、誰かとは考えなくても分かるのだが。


「隼人、危ない」

「考え事でもしてたんですか?」


電柱、というか目の前が歪んだのはきっと骸の幻術だ。
体重を預けているのは雲雀で、抱きかかえられる形となっている。


「あー、あっぶねー・・・」

「本当にね」

「気をつけなくては」


ぶつからずに済んだ今、少し心臓がバクバク言ってる。
何にっているはずの無い二人にだ。
まぁ結局は助かったから何でもいいんだけど。


「なー、お前ら何かそれぞれ用事あんじゃなかったっけ?」

「隼人の方が大事だよ」

「まぁそういう事ですね」


・・・こいつら実はつけてやがったな・・・・


「怪我しなくて済んだからいいじゃない?」

「まぁ、な」

「さ、隼人君帰りましょう?」

「んー、帰る」


溺愛されるのも悪くは、ない。



end


(それでもつけられるのは・・・)


→.お礼
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