さしあげもの

□6000打感謝小説!!
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それは何時の間にか、当たり前になっていた。
左には真っ黒な人物が、右には青い人物が寝ている。
すうすうと寝息が両方から聞こえて、少しくすぐったい。


(結局起きちまった……)


まだこの体勢に慣れなくて、でも当たり前になっていて。
どうしようもない感情は、くっそ…


「おい、骸てめぇ…っ」

「おや、起きていたんですか?おはようございます、隼人君」

「あー、うん、おはよ」


折角人がちょっと感傷に浸っていたというのに、こいつ…骸の所為で現実へと引き戻されてしまった。
もぞもぞと腰辺りを撫でられてはぴくぴくと反応するこの身体をどうにかしてほしい。
とにかくされる事の殆どが、くすぐったい。


「はぁ……ったく…」

「あまり考えすぎるのもよくないですよ?」


ぴくん、と言葉にも反応すんのやめないか、俺の体よ…


「隼人に触りすぎるのもよくないと思うんだけどね…」

「あ、ひば…」

「おはよ、隼人」

「ん、おはよ」


ここ最近、俺が起きて骸が起きて雲雀が起きるって言う順番になりかけている。
最近と言うのは、骸が一緒にいるようになってからのことだけど。


「でさ、だからよ、二人してさわんの止めねー?」

「どうしてさ、スキンシップは米国の基本だよ」

「ここ日本な」


まぁこれからしばらく悠々とセクハラしてくる鳥野郎と


「くっふふ、離せば良いとおもいますよ、雲雀恭弥」

「うるさいよ南国ナポー」

「てめぇらどっちもうるせぇよ」


白々とセクハラしてくるフルーツ野郎に挟まれて生きるのも悪くないと思った。



のかもしれねぇなぁ……ハァ…



end

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