さしあげもの

□4000打感謝小説!!
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空は晴れているというのに、部屋に篭る獄寺は憂鬱な気分だった。
きっと同い年の女の子たちはショッピングやら映画やら、休日を楽しんでいるに違いないのに何故、こうなっているのかとベッドに身を包ませて自己嫌悪に浸る。


(だり……)


ずくんずくんとお腹の下辺りがうずく。
ぎゅっとなる感触は月に一回のレディースデーとでも言っておこう。
ベッドの中で体育座りをするようにうずくまって、お腹を抱えればふんわりと甘い香りが漂った。


「雲雀…?」

「ハチミツ入りのレモネード。飲むでしょ?お腹暖めなよ」

「あー、さんきゅ」


月に一度のモノだからって雲雀は獄寺に近づかないとかそんな事はしなかった。
むしろ獄寺は痛みが酷いほうで、それを心配して過保護になるくらい。


「うー、いってぇー…」


むくりと起き上がってレモネードを受け取れば、こくんっと少量喉に通す。
すうっと喉元を通っていく感じが心を落ち着かせ、ありがと、と獄寺は雲雀に微笑んだ。
レモネードが残るカップをベッドサイドにおいて、雲雀は膝をついて獄寺を覗き込む。


「いつもより酷そうだね、顔色も悪いよ」

「ん、気持ち悪い……」


辛そうにする獄寺に、雲雀はそっと手を置いた。

ふとももに。


「……おい」

「なぁに、どうしたの隼人?」

「お前、なにしてやがんだっ」


乗せた手でふとももの内側をさすり、何って…と続けた。
いつもの獄寺なら跳ね除けるのだが、先ほど怒鳴ったことにより痛みが更に増す。


「い、っ……」

「あぁほら怒鳴ったりするから…」

「だったらその手を退けやがれ…!!」

「こうしたら楽になるかな、と」


てめぇがな。
獄寺は心の中でひっそりと呟いた。
段々とその手つきはやらしいものになり、獄寺はいい加減痺れを切らしてその手を掴む。


「いい加減にしねぇと一生触らせねぇ!!」

「何で!!?僕は隼人のことが心配なだけだよ!!」

「俺はお前の頭がわいてんじゃねぇかと心配だよ!!」


結果痛みは酷くなるだけと、レモネードの意味はなくなってしまっていた……



end

(くっそー、覚えてろよ…!!)



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