現代風ファンタジー小説

□不思議な鏡
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学校の帰り道。

今日は親友の成実と喧嘩してしまい、1人川沿いを歩いていた。

するとその土手で、お店を開いてるらしい人が風華の目に映った。

にこにこしながら川辺で遊んでいる子どもたちを見ている。


…ずいぶん人の良さそうな人だ。


なんとなく風華は声をかけてみることにした。

「おじさん!お店開いてるの?」

「ああ、そうだよ。見ていくかい?」

「うん!…ふーん、なかなか不思議な物売ってるのね。」

「どれも魅力的だろう。」

ふふん、とおじさんが笑う。

風華は苦笑いしながら言った。

「そうね。でも私の好みとはちょっと違うみたい。」

「そうかい。それは残念だ。おじさん的にはこの鏡なんか君にすごくふさわしいと思ったけどね。」

風華は笑いながら「えー?」なんて曖昧な返事をしたが、鏡を見た瞬間、風華の目は鏡から離れなくなった。

「どうだい。いい品だろう?今のところおじさん一番のおすすめ品だよ。」

その鏡は40x30ほどの縦長のピンクの鏡で、中央にある鏡は赤いリボンでくるっと結ばれたような可愛いデザインだった。

「おじさん…、これ、すっごくいい!!」

「ほんとかい?やっぱり、君はこれが気に入ると思ったよ。」

「おじさん!これいくらで売ってくれる!?…でもやっぱ高いのかなぁ?」

「そうだねぇ、君になら1000円で売ってあげよう。どうだい?」

「ほんと?!1000円で売ってくれるの!?買う!買います!!」

…こうして風華は鏡を買うこととなった。

「そうだ。その鏡はね、鏡が君を気に入れば、多いに君の役に立ってくれるはずだよ。大切にしてくれな。」



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