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□道城に泊まろう!
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蓮はイライラしていた。
もっと前からイライラしていたのだが 今はもう我慢出来そうにはなくなっていた。
今回の原い…――「しかしすげぇ広い部屋だなぁ」
「ホントオレん家の何倍あるんだよ」
そう言って文をさえぎり 部屋を見渡しているのは葉とホロホロ。
葉がただただ驚いているのに対し ホロホロは少しうらやましそうに言った。
一方で
「はぁ〜……潤さんメラセクシーだったなぁ……」
部屋よりも潤の方が気になる竜は そう言って物思いにふけていた。
「竜さん……」
そんな竜を見てまん太は呆れていた。
今回のイライラの原因。
それがコレらだった。
中国・貴州にある蓮の実家――道城まで助けに来てくれたことは よかった。
食事中や風呂に入っている時に騒ぐのも まだ我慢できた。
しかし 寝る時にまで騒がれてはたまらない。
(ったく……何故オレがこやつらと同じ部屋なんだ?)
そう文句を心の中で言いながら思い出すのは潤の言葉。
“せっかくだから同じ部屋で寝たら?”
問いかけつつも 既に5人分のベッドを用意し終えた潤に 蓮は反論できなかったのだ。
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