小説♪
□You were loved.
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でもある時、クラスの男子を好きになった。
その人の名前は東河 飛鳥。
私の隣の席に座っていた。
高2に上がって、初めての席替えからずっと東河の隣だった。
だから、私がどんどん痩せていくのをずっと見ていた。
時々「裕香(ュゥヵ)痩せたー?」と聞いてきて、私はいつも首を大きく横にふって
「んなわけないでしょ!」と明るくふるまっていた。
そんなことあるのに。
“人に嘘をついてまでシンナーを吸うのか?”
私はずっと考えて、吸うのを止める決意をした。
だけど・・・
無理だった。
吸いたくて吸いたくて、仕方がない。
吸わないとパニック障害になる。
突然暴れだしてしまうんだ。
時々暴れて落ち着いたら、いろんな所にあざができている。
「あちゃーまただ。」
我に返れば普通の人間にもどる。
暴れてても普通の人間にはかわりないけど、なんか・・・人格がかわってる気がした。
というか、野犬?
暴れる野犬の気分だった。
東河はよく気付く。
「あれ?そこどーしたん?」とか、
「あざができてんじゃん!大丈夫?」とか。
何かと気をつかってくれて、そこにぐっとひかれてた。