POEM3

□本当のアタシ
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アタシはいつも笑ってる。

泣きたいときはいつでも我慢してた。

特に親の前では。

もっと素直になりたかった。

ずっと隠れて泣いてた。

一人ぼっちで誰も助けてくれなかった。

でもそれが普通なことで

あたりまえなことだと思ってた。

泣きたいとき人前で泣けなくて

どうしても我慢できない時は

人前でも大声で泣いた。

それが本当のアタシなのに…。

一人になると込み上げてくる思い。

我慢してたものは涙となって流れ落ちる。

弱音は吐けなかった。

「大丈夫だよ」って笑ってた。

大丈夫なんかじゃないのに。

だけどね

本当はすごく寂しがり屋で泣き虫で

強がりな奴でどうしようもない奴って

誰かに気付いてほしかったの。

それで「傍にいるから泣いてもいいよ」って

誰かに言ってほしかったの。

「泣いてもいいんだよ」ってアタシの目を見て

強く強く言ってほしかっただけ。

いつだって必死にやってるアタシを

認めて欲しかった。

気付いて欲しかった。

見つけて欲しかった。

お父さんやお母さんがしてくれなかったこと

誰かがしてくれることを望んでた。

本当のアタシをちゃんと見て欲しかった。

弱い子なんだって。

いい子なんかじゃないんだって。

いい子にしてただけだって。
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