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□Tom married a wife on Sunday
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*グロ表現があります






Tom married a wife on Sunday
(日曜日 トムは結婚し)








Tom married a wife on Sunday,
(日曜日 トムは結婚し)

Beat her well on Monday,
(月曜日 女房 百たたき)

Bad was she on Tuesday,
(火曜日 女房 寝込んでしまう)

Middling was she on Wednesday,
(水曜日 なんとか持ち直し)

Worse was she on Thursday,
(木曜日 やっぱり青息吐息)

Dead was she on Friday;
(金曜日 とうとう死んじゃって)

Glad was Tom on Saturday night,
(土曜日 トムは幸せ気分)

To bury his wife on Sunday.
(日曜日 女房は墓の中)








最初の日に僕は先生を僕だけしか知らない場所に連れていき、永遠の愛を誓いました
誓ってもらいました。
婚約のかわりに先生の左手の薬指をもらいました。


次の日に、僕は先生をずっとずっと犯し続けました。
嫌だ、やめて、殺してくれと散々言われましたけど、僕は止めませんでした。
先生は僕の物だと教えて知らしめるためにも、先生の身体に僕の痕をつける必要があると考えたからです。


次の次の日に、先生はぐったりと横たわっていました。
昨日はあんなに元気だったのに、その日は随分と体温が高くて発熱しているようでした。
うっすらと目をあけた先生は虚ろで、僕の方を見てくれません。
僕は、少々やり過ぎてしまったかと反省をしつつ、先生の頭を撫でようとしたら、思い切り叩かれました。
その瞬間、火の燈ったような目で僕を、僕だけを見てくれたんです。
触るなと低く、威嚇するように言われたのですが、先生が僕を見てくれた事が嬉しくて、貪るようにキスをしました。
軽く呼吸困難になった先生の頭を撫でながら、僕はとても充実した気持ちでした。


次の次の次の日、昨日の熱も大分引いて、ずいぶんか回復をしたようで、先生は逃げ出そうと必死にもがいていました。
昨日はあんなにしおらしく大人しかったのに。
きっと、まだ体力も回復していないだろうに、気力で動いている先生を見るのは、少し心が痛む気がしたのですが。
それは恐らく気のせいで。
だって、鎖で擦り切れる皮膚から滲む血がとてもおいしそうで。
僕は、その滲む血を抉る様に舐めて癒してあげました。
やっぱり抵抗されましたけど、先生の血は今まで飲んだ血よりも甘くて、まるで麻薬のように渇望する味でした。


次の次の次の次の日、昨日の抵抗は消えうせたように先生は、か細い息を吐いていました。
呼吸をすることすら苦痛を伴うのか、眉間に深いしわを寄せて、油汗をかきながら。
先生は、ベッドに横たわっていました。
息をするのが大変ということは、折れた肋骨が肺を刺しているのか。
少々乱暴に扱っただけで、人間は傷ついてしまうから、早く先生も人狼になればいいのに。
そうすれば、僕の愛を先生は受け入れられると思うのに。
僕は、張り付いた前髪をあげて、先生の額にキスをし、おやすみなさいと言い、部屋を後にしました。


次の次の次の次の次の日、呼吸が荒くなったと思ったら先生は急に静かになりました。
あんなに荒々しくしていた呼吸は今は静かで、うっすらと開けられた目はよどんだ色をしていました。
ぴたりと、先生の薄い胸板に手をあてると、本当ならあるはずの振動が感じられませんでした。
口元に手を当てると、感じるはずの空気の振動がありませんでした。
結論をのべると、先生は死んでしまいました。


次の次の次の次の次の次の日、僕は上機嫌でした。
先生が死んだということは、これから起き上がるということだ。
そしたら、僕の本当の愛を先生に教えることができる。
先生も、僕の愛を受け入れてくれる。
はやく、はやく。
先生起き上がってください。
起き上がったら、まずは僕の血をあげます。
先生が飲むのは僕の血だけでいいんです。
僕が飲むのは、これからは先生の血だけでいいんです。
そしたら、まずはキスをして、抱きしめて、背中に火かき棒を押し当ててあげますからね。
あぁ、でもそれは先生が死んでしまう前にすれば痕として残ったのに。
もったいない事をしてしまった。
一切動かない先生の傍らで、珍しく鼻歌を口ずさみながら、僕は先生の頬を撫で続けました。


次の次の次の次の次の次の次の日、つまりは、一週間後。
僕は、その誰も知らない秘密の地下室に棺おけを持ってきました。
やはり、一度は棺おけの中に入った先生を見てみたいし。
起きたときに、頭の良い先生なら自分が人間として死んだ事にきづきますよね。
僕は、慎重に先生を横たえて、そして買ってきた赤い薔薇で満たす。
赤にしたのは、先生は赤が似合うと思ったから。
薔薇にしたのは、先生に俺の愛を誓う意味を含めて。
先生、はやく、ねぇ起き上がってください。
そしたら、僕は先生を守ります。
誰にも殺させない。
先生に触れるのも、先生が触れるのも僕だけでいいんです。
先生だけ。
ぼくには、もう、他にいりません。
だから、先生。


はやく、起きて?




それから一週間たっても、先生は目を開けなかった。
けど、先生は絶対に起き上がります。
だって、僕の先生ですもん。
少し、傷口が腐ってきたけど、起き上がれば問題ないと思うんですよね。
ちょっと、腐敗臭がするのも、多分僕風邪ひいちゃったんですよね。
だから、先生は、起き上がりますよ。


僕は、水分が抜けてかさかさになった唇に口づけた。













END





えっと・・・あの・・・誰得なんだろう・・・汗
個人的にやっているマザーグースオマージュ2つ目






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