本棚1

□汚濁に塗れた博愛主義
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「あは、アハハハハハハ!!!あぁ、なんて人間は素晴らしいんだろうね!!!
本当に、俺の予想を裏切ってくれる!
だからこそ、俺は、君のような人間達が愛おしくて堪らない!!」

狂ってる。
ただ、純粋に私はそう感じた。
この眼前の男は、私が手を下さなくても、壊れているのだ。
人として機能はしていても、この男は、死んでいるのだ。

かつて、死の淵へ行こうとしていた私の背中を押し、現実に感じた死に恐怖を感じたその瞬間に、手を取り、強引に引っ張り上げる。
最善で、かつ最悪な方法で、この男は強制的に現実世界に引き戻したのだ。

その男は、長年の想いが叶ったというような顔をして私の目の前にいる。
無駄に眉目秀麗な顔は、恍惚として、私がただの女であったら勘違いする所であろう。


「俺は、君達が好きだ…愛してるよ」


そう言って、男はまるで私が人間の代表といわんばかりに私を抱きしめて、恋人に囁くような甘い声で、私に愛の言葉を吐いた。
その抱擁はまさに、恋人にするそれで、私は体を震わせた。





あぁ、なんて…胸糞悪い抱擁なんだろう。




汚濁に塗れた博愛主義
(あなたが愛を吐いても、嘘にしか聞こえないの)













俺は、臨也をなんだと思ってるんだろうか
変態?

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