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□屍鬼ペーパーログ
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■とにかく敏夫が愛されている事を主張する為に敏受け王道からマイナーまで様々な左の方々に健全な方法で敏夫を愛でてもらった。(タイトル)

静信×敏夫

「そうだね…敏夫、ちょっときて」
「なんだ、よッ…!」
 無警戒にこちらに来る敏夫の腕を掴んで体重をかければ、簡単にぼくの腕の中に飛び込んでくる。そういう無防備な所が可愛らしくて、またぼくという存在が許されている気がして、ついつい多少強引な事をしてしまう。
 そして、大人しく抱きしめる腕の中にいてくれるから愛されていると自惚れるんだ。
「好きだよ、敏夫」

辰巳×敏夫

「先生、早速ですが先生の寝室はどこですか?」
「お前、健全の意味わかっているのか」
「ぼくたちの愛が不健全だとでも言いたいのですか!」
「そういうことじゃなくてだな、全年齢的な感じでっていう事なのに第一声が寝室の場所を聞くってどういう事だ」
「別に何もやましい事なんか考えてませんよ、それに先生の寝室の場所なんか知ってますし」
「なら何故聞いた」
「先生が寝室の場所を教えてくれる、つまりはベッドへのお誘いが先生の口から聞きたいなと!」
「ほんとに死ねばいいのにな、お前」
「や、そんな辛辣な先生も好きですよ!」

夏野×敏夫

「…」
「どうした夏野君」
 とりあえず抱きついてみたけれど、先生はあんまり驚いてくれない。身長的にも体格的にも、俺は先生と比べるとあまりにも小さくて小柄で、抱きしめるということができない。目の前の先生は大きくて、届かない。
「おれさ、頑張って身長伸ばせないか努力してみるよ」

「うん?そうだな、俺も出来ることがあったら協力するよ。大きくなった夏野君も見てみたいしな」
「それまでは、首痛いの我慢してね」
「な、にっ…」
 襟首を引きよせてちゅぅと口を奪うと、さっと先生の頬がピンクに染まる。
「好きだよ、先生」

定文×敏夫

 ひょうと敏夫が咥えてた煙草を奪ってフィルターにキスをする。じりじりと燃えるのが挟んだ指先からもわかって、肺いっぱいまで吸い込んだ時にはもうギリギリの場所まで燃えている。
「お、まえな…俺の吸いかけじゃなくてもいいだろう」
「同じ銘柄吸ってるんだから構わないだろ」
「人の話をきけ」
 懐から取り出した煙草に火をつけて、一度だけ軽く吸う。それを眉間に皺を寄せている敏夫の口にフィルターを押し付けてやれば素直に咥える。
「はい、間接キス」

武藤×敏夫

 一瞬考えて、どうしようか迷って、やっぱりこれしかないかなと思い至る。一般的に見れば先生は小さくもないけれど私よりは少し下にある頭に、屈んで目線を合わせると、近い距離に照れるのか視線を迷わせるのがほほえましい。
「武藤さん…?」
 その問いに答えないで額に触れるだけのキスをしてやれば、即座に額を抑えてそっぽを向く様に顔をそ向けられる。いつまでたっても、私の中では尾崎の若先生であり先代の息子さんの敏夫君なのだ。
「武藤さんはズルイ」
「ずるくていいです。私のせいにしてくれてもいいですよ、先生」

宗貴×敏夫

 ぼさぼさとも取れる毛の量の多い髪を撫でてやる。すると煙草をくわえた唇を尖らせて敏夫がぼやく。
「子供扱いするなよな」

「なにいってんだ、事あるごとに年下なのを持ち出すくせに」
「特権を主張して何が悪い」
「ほら、そういうのだ」
「ちっ…いいだろう…おれなんかを甘やかしてくれるのはタカさんぐらいだ」
「ははっ…そういうとこが甘やかしたくなるんだ」

徹×敏夫

 ふっと先生のくわえているタバコの灰が長くなっているのに気づいたので、灰皿を差し出すように煙草の下に出せば瞬間ぽとりと灰が落ちた。本を読むと周りが見えなくなるからやめたほうがいいと言っているのに、いつも先生は本を読みながら煙草を吸って灰を本の上へと落とす。
「あっ、徹君すまない…」
「やっぱり煙草吸いながら読むのやめたほうがいいですよ。火事にでもなったら大変です」
 ため息を吐いてそう言えば、困ったように笑ってわかったよと先生はいうのだけどきっと先生は何度でも同じように本を読みながら煙草を吸って、何度でも本やズボンの上に灰を落としてバタバタと慌てるのだろう。
 けど、それを何度でも俺が阻止すればいいのか。何度でも灰皿を差し出して、そのためにはずっと先生の隣にいなきゃ。
「先生が火傷しないように、俺がずっとみててあげるよ」

恭子と敏夫

 極力足音をたてないようにしてそっとソファへと近づく。覗きこめばぐったりとそこに横たわっている敏夫がいて、暑いのだから白衣ぐらい脱いでから寝ればいいのにと思う。
 忙しいからっていうけどいつもだってそんなに構ってくれるわけでもないのに。目の下にくっきりとした隈を浮かべて疲労感たっぷりに言われては我儘も言えない。
 やっぱり暑いのか額には汗をかいてて余計に具合も悪そうに見える。暑苦しそうな前髪を上げて、右手に持ったままだった団扇で風を送ってあげる。
 少しでもアタシの為に長生きしてよ。


敏夫受けプチオンリーで。






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