他210DO部屋

□ドロッチェ団を俺設定で小説化してみた。
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ずーっと、ずーっとドロッチェ団を追いかけて。
やっと追い詰めたよボク!


「…はやくその箱を返してよ!」


「…誰が返すか。」


あの箱の中にはきっとボクの大切な大切なイチゴのケーキが入ってる!
イチゴのケーキを取り返すためにここまで来たんだもん!


「もう逃がさないんだから!」


一歩、また一歩と、ボクはドロッチェに近づいた。


もう少し。もう少しで手が届く!


と、そのとき。



一筋の閃光がボクとドロッチェの間に走った。
一瞬のことだったので、何が起こったかボクにはわかんなかった。

けど、数秒後には流石のボクでも分かったさ。


「メ、メタ!?」


突然メタがドロッチェの持ってた宝箱を持って飛び去ってしまったのだ。
ドロッチェも唖然としてるみたい。


…何で?何でメタがアレを盗るの?



…いくらメタだからって、ボクのケーキをとった罪は重いんだから…!



ボクはそう思って、扉にシールスターを取り付け、メタを追った。


















ここは戦艦ハルバード内部。

しかし、逆襲時代の騒がしさと言う名の栄光はもう陰り、
かわりに妙なる静けさがこの戦艦にはあった。


「…ナイツたちも呼べばよかったか…」


私は一人、溜息をつく。

例の宝箱はもう手に入れた。あとはこれをまた誰も知れぬ場所に隠すだけだ。
もう二度と、暗黒物質どもを、甦らせてはならない。
陛下のためにも…国のためにも、国民の為にも…!


ハルバードは急激なスピードで上昇してゆく。
このまま行けば、あと数分で宇宙圏に突入できるであろう。

そこで、この宝箱をどこかに隠せばいい。



それで全て上手くいく、と思った。


が。


現実はそうはいかなくて。

ばぁん!と言う音とともに操縦室のドアが開かれた。
そこにいたのは例のピンク球。陛下の敵だ。



「メタ!ボクの宝箱をちょーだい!!!」



…宝箱をくれ…だと…!?
なにをトチ狂ったことを言っているんだこいつは。
この中には暗黒物資どもが隠した『何か』が入っている。
それをいまコイツに渡せば…まずい…。



「断る。何故貴様に渡さなければならんのだ?」


「ボクのケーキ返してよぉー!」



はい?
ボクのケーキ…だって?
何を勘違いをしているんだこいつ。
ケーキなんて私の知る由も無かろうに。



「…貴様、何か勘違いをしているのでは?」


「ああもう!五月蝿いなぁ!早く返して!返してくれなきゃボク、メタと戦うから!」


…面倒なことになったぞ、これは。
このピンクの悪魔を逆上させてしまうとは何たる不覚。
これはまずい。確実にまずい。しかし…


「…フン、望む所だ。コレを貴様に渡す訳にはいかん。」


ギャラクシアを抜き、切っ先をピンク球に向ける。


「来い…カービィ!」























…勝った……!!!
ボク勝った!やった!
メタに勝った!

メタはすぐ行っちゃったけど、宝箱は取れた!
やっと…やっとケーキがもどってくるんだ!


もうケーキは目の前。



しかしこれはお約束なのか。




ばしゅ、と言う音が耳元でして、ボクは大きく弾き飛ばされる。


「いったぁい!!!何すんの!」


「……こいつは頂いていく。」



ドロッチェ…!
恐らくボクのあとをつけてきたんだろう。
それでメタをボクに倒させて…

ああもう!



またドロッチェは飛び去ってく。

逃がすもんか!絶対捕まえてやる!



ボクはそう決心し、宇宙へと飛んだ。






























ぱかり



アレ…?ここ…ドコデスカ?
真っ暗だったノニ、急に明るくなりマシタ。


…誰デスカ?
ワタシの正面には大きな耳で真っ赤な格好のヒトが一人。

このヒトが…出してクレタの?


うわぁ!やったぁ!
やっと外にでられマシタ!


わぁい!あは、ははは!

ふふふあはは…






あははははははははははははははははははは!!!

















「…なんだよ…コレは…」

俺の目の前には宝箱が一つ。
その中から出てきたのは真っ黒の『何か』。

…恐ろしい、何かだ…。


「…まてぇー!ドロッチェ!」


…もう来たのかあのピンク球。
くそ、コレではどうしようもない…


ちらりと真っ黒い物体を見遣る。
もうピンク球は既に目の前だ。


「…うわ…何…コレ…」


ピンク球も驚愕した御様子。
全く…どうするか…



互いに緊張感がはしる。





…しかし、突然それは起こった。

先ほどまで浮いているだけだった真っ黒い何かが俺に突進してくる。
トリプルスターで弾き飛ばそうかと思ったが時既に遅し。
奴は俺の中に入り込んできた。



「が………!?」





そのまま真っ黒い何かは、俺の意思を無視してどこかへ飛んだ。

(俺の命運…尽きたか…)

俺の意識はまもなく消え去った。















変なのに取り憑かれたドロッチェを追って、ボクはワープスターに乗った。
ドロッチェを追いかけるボクとワープスター。










…突然、前方から三つの星が飛んできた。
ワープスターは器用に避けるけど、その中の一発がボクに直撃した。

ボクはワープスターから叩き落されて。
ふと顔を上げると、そこには真っ黒いドロッチェが。

「ドロッチェ…?どうしたの!?」

「………」


ドロッチェは答えない。
でも、此方に対して完全なる敵意を持っているというのは明らかだった。


「むぅ…!くっそぉー!」


ボクはケーキの為に、ドロッチェと戦った。



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