スマブラ部屋
□雨
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「チッ…なんでこんなに遅ぇんだよ!」
ファルコは土砂降りの窓の外を見やり、軽く舌打ちをした。
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「あっ!!!」
フォックスはベッドから飛び起き、時計を引っつかんだ。
現時刻、PM4:37.
「…うるせぇな…どーしたんだよ…」
ソファの上に寝転がっていたファルコがいかにも
『めんどくさい』というようなセリフを言いながら、上半身を起こす。
どうやら目の前で慌てふためいている騒音発生器(またの名をフォックス)
のせいで目が覚めてしまったようで。相当不機嫌そうだ。
…今日の乱闘は珍しく、フォックスとファルコのペアだった。相手はリンクとゼルダ。
リンクの素早い接近戦と、ゼルダの強力な魔法攻撃に圧倒されはしたものの、
何とか試合には勝てた。
しかし、やはり今回の乱闘で蓄積したダメージは相当なもので、
フォックスとファルコは、部屋についた途端に眠くなり、寝てしまったのだった。
いわゆる『ばたんきゅー』って奴だ。(死語ですか)
「やべぇ!今日俺食事当番だったんだよ〜っ!」
「…何言ってんだ夕飯までまだまだ時間あるじゃねぇか。」
「それがさぁ…この前アイクとカービィが食料庫の食材を結構食べちゃったらしくて…
買い物も頼まれてたんだよ…」
「あー…ご愁傷様。」
「ファルコも一緒に来てy」
「断る。」
必死なフォックスの頼みにもあくまでクールに返すファルコであった。
そしてこの会話の時にも、フォックスは財布やら鞄やらを準備している。
「…じゃー俺行ってくるから!」
「…おう。」
気、つけて行けよ。
という言葉を口に出しそうになったが、慌てて飲み込む。
奴にそんな言葉は不要だし、
何より、んなこっ恥ずかしいことできっか!!!という気持のほうが勝っていたからだ。
(ふわ…もう少し寝るかな…)
ファルコは、さっきまで寝ていたソファに再度寝転がった。
規則正しい寝息が聞こえてきたのは、わずか数秒後。
そして、部屋に乗り込んできたチビ軍団のせいで、
またもや目覚めの悪い起床をするのも、わずか数秒後…。
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