□ブラッド
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「ベルさん……。やっぱりマフィアになったら人を殺さないといけないんでしょうか……?」
ポツリと呟いた。
学校から帰る途中にある公園で、俺を待っていてくれたベルさん。
ベルさんとは友達以上恋人未満の関係。
俺はベルさんが好きだし、ベルさんも俺が好きだっていってくれた。
だけど付き合ってない。付かず離れずの微妙な距離――。
「ツナヨシが殺したくないなら、代わりに俺が殺してあげるよ。ししっ」
近いけど触れ合わない、そんな距離。
俺たちは触れあってはいけない気がする――。
「俺はベルさんにも殺して欲しくないです。」
誰かを傷付けるのも、自分が傷つくのもしてほしくない。