カレーの王子様。
□ねーちゃんには内緒な、
1ページ/16ページ
まきの唇があひるみたいに少し尖ってる。
ぷるっとしたその感じとかつんとした表情とか・・・
拗ねてる。
あぁ・・・やべぇ。
自分で拗ねさせたくせに可愛くてたまらない。
キスをねだるようなまきの仕草にごくっとつばを飲み込みながら耐えたのはほんの数分前。
そりゃまずいだろ。
ちょうだいって。
我慢できないって。
そう言われても・・・・
オレ達はイトコだから。
簡単にそんなこと出来ない。
まきは本当に雰囲気に弱いから・・・
6歳も年上のオトナのオレがそう歯止めをかけないと。
雪の降るクリスマスイブだから、
ロマンチックなキスに憧れたって無理ないけど。
絶対的にまきは雰囲気に酔ってるだけ。
そんな気持ちでキスなんかしたら・・・・
まずいんだって。
オレ達はこれからもずっと切れることない関係なんだから。