平凡アワー
□平凡アワー その終
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「ふぁ〜眠い。」
「もう、今日から新学期なんだからしっかりしてよ。」
「でも休み明けって何か眠いんだよな〜。」
早いもので気がつけばあのお別れ会から一ヶ月経っていた。あっという間に三学期、短い春休みも終わり、今日から新学期が始まる。
「始業式居眠りしても知らないからね〜。」
「大丈夫、もし寝ても俺が起こすから心配するな。」
「委員長は草太に甘すぎだよ〜。」
結局蓮は本当に転校をせず今も学園に残っている。急に転校すると言ってみたりやめてみたりと学園を振り回してしまったけど、結果蓮が転校しなかったことに生徒達は喜んでいるようだった。
「クラスどうかな〜また一緒だといいね。」
「だな〜。」
お別れ会の後、めでたく俺と蓮は付き合うことになったわけだけど、特別俺の生活は変わらなかった。
いつも通りに授業を受けて、休み時間源三と笑いあったり、委員長に勉強を教えてもらったり。親衛隊の嫌がらせも相変わらずあったりする。
変わったことがあるとすれば蓮と付き合うことで精神的な余裕が生まれたことだろう。
自分ではよく分からないけど最近前より良い顔になったって委員長が言ってたし。