平凡アワー

□平凡アワー その14
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蒼井が昔からの親友に告白されていた。その事実を知ってから俺は毎日落ち着かなかった。

ようやく自分の気持ちに気付いた。蒼井のことが好きだって分かったんだ。

でも、もしかしたら蒼井の気持ちは変わってしまったのかもしれない。そんなこと思いたくもないけど、その親友の告白に対して返事をしていないことは俺の不安を掻き立てている。

気持ちを伝えたい、でも断られたらと思うと正直怖い。
蒼井は相変わらずぼんやりしていてどこか上の空だし…心配するなって言ってたけど、どうしてもいろいろ考えてしまう。









「よっしゃ、終わったー!」

「それって今日出された課題?もう終わらせたの!?」

「おう、俺もやれば出来るってことだよ。」

「すごいけど珍しいね、草太って課題いっつもギリギリで終わらせてたのに。」

源三の言う通り、普段の俺はめんどくさがりだから課題は提出期限が迫らないとやらない。

俺が課題を早めに終わらせたのは別に勉強に目覚めた訳じゃない。

勉強でも運動でも何でも良かった。

暇な時間があると蒼井のことを考えて不安になってしまう、だから何かに夢中になって他のことを考えないでいたかったんだ。


 
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