平凡アワー

□平凡アワー その3
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委員長に告白されてから一週間経った。相変わらず返事はせずとりあえず友人関係は続いている。


今更どう返事したらいいかわからないし…このままうやむやになってくれたらいいのに。









そんな悩める俺はもうひとつ大きな問題を抱えている。それは…

金がない!!ってこと。

前から学園の物価が高いことはわかっていた。だから節約してきたけれどもう貯金はあと少ししか無くなっていた。

仕送りを増やせなんて言えないし、爺ちゃんにも頼りたくない。


「次の仕送りまで後十日以上あるし。」


グゥ〜

あ、腹鳴った。


最近は食費を削っている。源三や委員長には食欲が無いと言っているが明らかに不審に思われている。

でもなぁ、金貸してなんて言えないよ〜。

どっかに小銭でも落ちてないか、お札ならもっといいんだけど。






放課後、一人でとぼとぼ寮への道を歩く。五月も後半にさしかかり日がのびた。



これくらいの暖かさが一番好きかもしれない。暑くもなく寒くもないし。

あと一ヶ月もすればすっかり暑くなるんだろうな〜、憂鬱だ。











夕暮れが映し出した長く伸びた影を見つめながらそんなどうでもいいことを考えていた。


 
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