平凡アワー
□平凡アワー その2
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あ〜緊張する。緊張で吐きそう、むしろ吐いて楽になってやろうか。
こんなに緊張しているのはこれからお世話になるクラスの前で待たされているからだ。
転校生の最初の試練、ずばり自己紹介をする為である。
朝少し早めに職員室へ行くと優しそうな先生に迎えられた。
クラスについて聞きたかったが時間が無いらしく挨拶も早々に教室へ向かう、ちなみに一組だ。
そして教室の前に着くと先生に廊下で待つように言われた訳だ。
あ〜どうしよう、面白いこと言った方がいいか、それとも優等生タイプでいくか?やっぱ第一印象は大事だし失敗出来ない。
ここから俺の友達百人計画が始まるんだ!!
「は〜い、静かにして下さい。今日はこのクラスに新しい仲間が加わります。」
お!ついに俺の出番か。
「先生、そいつ可愛い〜?」
「え〜かっこいい人がいいな〜」
教室から聞こえてくる声にげんなりする。
そうだった、ここは同性愛者が多いんだった…。俺は可愛くもかっこよくもないし、期待に応えられそうにない。
いや、応えたいとも思わないけどね。
「それは皆さんの目で確かめて下さい。それでは泉君、入って来て〜。」
はぁ〜呼ばれちゃったよ、行くしかないか。