平凡アワー

□平凡アワー その1
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「…だるい。」


天気は快晴、ぽかぽかと暖かい五月の爽やかな日に俺、泉草太(いずみそうた)は藍葉学園に編入する。


私立藍葉学園(あいばがくえん)、ここは各界の大物の子供が通うことで有名な全寮制男子校だ。

幼等部から大学部までエスカレーター式となっており外部からの入学、編入は認められているもののその入試の難易度はかなりのものである。

そんな金持ちばかりが通うセレブな学園へ庶民の俺が編入することになってしまった。



見渡す限り学園の施設は豪華で庶民な俺は明らかに場違いだ。




今日から長い学園生活の始まり…あ〜普通の高校に通いたかった。





現在五月、なぜこんな半端な時期に編入することになったのか、それは一週間前のことである。









「草太、あんた藍葉学園に編入してもらうから。」

高校に入学して一ヶ月、新しい友達も出来始め学校にも慣れた頃、母親に告げられた。

「はぁ?冗談だろ?意味わかんないから。」

急に編入って母さんもおもしろいこと言うなぁ…しかも藍葉学園って金持ちが通う全寮制男子校じゃん!そんなとこ絶対有り得ないし。


どうせ嘘だと思い軽く受け流すことにした。


 
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