平凡アワー

□平凡アワー その3
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副会長の財布を拾った翌日、今日も空腹に悩まされながらも平和な一日を過ごす。
いや、過ごす筈だったのに。









「キャー!!」

その声は突然だった。


「うるさっ!何だ!?」

「誰か来たみたいだよ、ほら、廊下に人だかり出来てる。」

「どうでもいい。草太、帰ろう。」


源三も委員長もここに居るしいったい誰への歓声だろう?

人だかりで中に誰が居るかわからない。


気にはなるけど関わるといいことが無さそうだし委員長の言う通り帰ることにしよう。

席を立ち出口へ向かう時にもう一度人だかりに目を向けるとその中心の人物と目が合った。

あの美形どっかで見たような…誰だっけ?

考えているとその美形は俺の方へ歩いて来る、それと共に人だかりも移動してきた。

「ねぇ、こっち来るよ。」

「嫌な予感がする。」


委員長の予感は見事に的中する。










「君が泉草太?」

にこやかな笑顔で現れた美形を近くで見てようやく思い出した。昨日拾った学生証の持ち主、副会長の鶴見だ。

「はぁ、俺が泉ですけど。」


でも何で?学生証は管理人に届けたしなぜこの人が俺を訪ねて来るんだ?


 
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