限界の声に、三人の息が揃った。
耳さえも犯されそうで、弁慶は悦に塗れた恍惚の眼差しを宙に向けて。
三者の愛撫により甘く激しい快感に呑まれ、一際高らかな嬌声を零しながら容易く性を吐き出した。
吐精とともに身体をのけ反り、腰に将臣のいきり立った雄が当たるのを感じ。
呼吸は不規則に荒く乱れ、激しく肩を揺らして少しでも多くの空気を肺に満たす。
九郎の唇が弁慶のそれを啄んで舌が暴れ回り、綾取りのように絡んでは解ける甘美な口付け。
その綾取りが終わる頃、瞳はとろんと蕩けてぐったりとしていた。
「弁慶、お前ん中入りてぇんだけど。」
「将臣ばっか狡いんじゃない?」
「ヒノエに同感だ。俺にも入れさせてくれ。」
人のことなんかお構いなしな会話。
弁慶は快感に浸りつつ、苦笑に似る呆れを言葉と共に吐き出す。
「はぁ…ぁ、んっ…一人ずつ、すれば…いいでしょう?」
『嫌だ(ね)。』
「っ…いくら僕でも、体力が保ちませんよ。」
未だ将臣の腕の中に収まったまま、肩に預けていた腕を湯の中へ落とし。
目を見開いて柳眉を八の字に下げて顔を伏せる。