遙葉書

□相想恋慕
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伝わって

伝わらないで



追い続けた

恋しさ

隣に君がいる



気高き君は

いつも向かい風に立ち向かって

僕には隠し切れないほどの

眩しさ



君の名前を呼ぶたび

胸に幸せが溢れ出して

微笑う



このまま時が

止まってしまえば良い

ずっと傍に

いられるように



柿を食うかと

君が問うて笑うから

意地っ張りの君が

照れた様に笑うから



君はいけない人ですね

僕に切なく

胸の痛みを

残す



気付いて欲しい

気付いて欲しくない



僕が素直になれるまで

その屈託のない笑顔で



お願い、

僕を、

舞い上がらせないで━━…



…━━ほととぎす
なくやさつきの
あやめ草
あやめもしらぬ
恋もするかな━━…



(ほととぎすが鳴く五月に香る菖蒲よ。
そのあやめ[文目]━━
物の道理━━も分からぬ様な
無我夢中の恋を、
僕はしている…)

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