大洗濯の日


「12月の第3土曜日は大洗濯の日なんだってさ」
「何だそれ、初めて聞いた」
「新しい記念日かな？」
「みたいだな」

「大洗濯って、具体的に何をするんだい？」
「その日まで洗濯物を溜め込んで、"大"量に"洗濯"するとか」
「感謝祭お前実はバカだろ」
「洗濯機に日頃の感謝を込めて数日休みを与えて、そのあとフル稼働させるんじゃないのか？」
「それは感謝じゃなくて、虐待って言うんじゃないかい？」
「なんか『カーテンとかカーペットとか普段洗えない大きい洗濯物をこの際だから綺麗にしようぜ』って日らしいぞ」

「へー」
「ふうん」


「ちょっとォ！そこの３人も手伝いなさいよォ!!ちょっとはイースターちゃんを見習いなさァい!?」
「みならいなさーいっ」

「………」

「頑張れよ、ハロウィン」
「行ってらっしゃい、ハロウィン」
「ハロウィンちゃァん!?早くしなさァい！」

「あれ、さっきは３人って言ってたよな？…あれ？」

「 ハ ロ ウ ィ ン ち ゃ ァ ん ！ ！ ！ 」

「は、はいっ！」
「不憫だな」
「ハロウィンだからね」
「イースターちゃんは頑張ってくれたから、休んで良いわよォん」
「はーい！ありがとうヴァレンタインちゃん!!」

「さァて…ハロウィンちゃん、まずそのカーペットの上の机を動かしてくれる？」
「ハイ…」
「それじゃあ宜しくねェん」


「うわ、これ重ッ！」

★fin★