Masterof...

□雨
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「・・・・貴様は・・・」





「久方ぶりだ、アリアス。あの時以来だな。」





私の事をアリアスと呼ぶその男にもまた 白き翼が生えていた。






「名無しの・・・・一人で何をしている。あの小娘は一緒ではないのか。」





「一緒ではない、家で待っている。あいつがお呼びだ。」




「お呼びだと?何故あの小娘に呼びつけられねばならない?私が何かお嬢ちゃんの御機嫌でも損ねたかな?」







「あの・・・・どちら様?」




話しが読めない暁が急に口を挟んだ。







「なんだこの小さいのは!?」







向こうは暁が居たのに気づいてなかったらしい




とても驚いたような顔をし 身構えていた










「少し面倒事に巻き込まれてな。どうやらしばらく私に付いて回るらしい。」







「もしや・・・?ほぅ、これはあいつが悪い意味で喜ぶかもな。まぁ付いて来い。」








そう言うとくるりと背を向け 光に向かい飛んでゆく









すると 急に何か冷たいものが頭に当たった




秋雨だ





「行くぞ、これは一気に来そうだ」





雨の降りしきる中 暁を背広で覆い ただひたすら前へ進んだ











後の自分達を示すかのように












ただ 雨は降り続いた




To be continued...


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