Masterof...

□空
1ページ/3ページ





夜が 明け始めた






日が落ちる頃に劣らぬ 美しい 暁の空






いつかも見た 夜明けの空






私の夜は 何時 明け始めるのだろうか






















「アリアス?ボーッとしないで。今日は出かけるのでしょう?」






つい先程 小さな口でトーストを頬張り終えた暁がふいに声を掛けてきた








「相変わらず生意気なお嬢様だ、暁。大体、お前は食事を取る必要があるのか?」


「本当、レディに失礼ね。」








ここまではいつものやりとり



が、今日からはそろそろ「狩人」について本格的に調べ始めようという所であった









「ここ最近遊びすぎであったからな。ついペースに巻き込まれてしまった。」



「そうね、私も少しはしゃぎ過ぎたわ。」



マスターに仕える者としての自覚が足りなかったと、暁も気持ちを入れ替えたらしい






社嬢もここに慣れるまでの気遣いだったのか、最近は今までより顔を見せる回数が少なくなっている







「早くどうにかしなければな。私等はともかく、他の白が手にかかってしまうと危ない。」








支度を済ませたアリアスと暁は見えぬ社に一時の別れをつげ




紅い空へと飛び立った 












 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ