Masterof...
□剣
1ページ/3ページ
「アリアス、起きて、アリアス。」
美しい 声だ
「アリアス、起きてちょうだい。」
目を開けると輝く青い瞳がこちらを覗き込んでいた
「なんだ、暁か。驚かせるな。」
「あなたがずっと起きないから悪いのでしょう?もう正午を過ぎたのよ。」
そう言われ、昨日ここを寝床として社嬢に無理矢理提供されてから
すぐに眠ってしまったのを思い出した
「・・・そうか、もう正午を回っていたか。」
「疲れていたのね。丸一日眠ってしまうなんて」
確かにここしばらく周りを警戒せねばならぬ故
ゆっくり睡眠を取ったのは本当に久し振りの事であった
しかし、社嬢の趣味のせいであろうか
初めて訪れたとはいえ見慣れない部屋の風景に
なんとも言えぬ感情が押し寄せる
「なぁ、暁よ。」
「何?アリアス。」
「お前も目覚めると この様な気持ちになるのか?」