スマブラ短編
□お祭りの悲劇
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「お〜いっっ!マスタァァー!クレイジィィー!」
城内にマリオの声が響いている。
「騒がしいですね...マリオさん、どうしたんですか?」
キッチンから朝食の準備を終えて出てきたリンクは不思議そうに尋ねた。
「いやぁ、それが朝からマスターとクレイジーの姿が見えないんだよな。」
「えぇっ!?何かあったんでしょうか?」
時計の針は9時を回ったところだ。この時間に2人ともいない事なんてほとんどない。
「まいったなぁ〜、せっかく乱闘しようと思ったのに...」
「どこに行ったんでしょうね?」
2人は考えながらダイニングルームへ向かった。
朝食の時間、テーブルの上はいつも通り戦場と化している。30人以上いるのだから、無理は無い。
いつも通りの賑やかな朝だ。しかし今日はマスターとクレイジーがいない。
マリオは食卓にいる全員に2人の事を聞いてみたが、誰も知らないと言う。
「みんな知らないかぁ...ん?そういえば子リンは?」
マリオは食卓に子リンがいないことに気付いた。
その時、ガチャッと扉が開いた。
「おふぁよぉ〜...」
扉には寝ぼけ顔の子リンが立っている。
「子リン、寝坊かい?」
扉に一番近い席に座っていたマルスが、声をかけた。
「うん...夜中にトイレに起きたら、風の音が怖くてなかなか眠れなくて...結局明け方まで...」
その言葉にみんな一斉に爆笑しだした。
「子リン子どもみた〜い!!」
みんなが子リンを馬鹿にしている。
「な、なんだよ!僕は元から子どもだよ!!別にいいだろ!!」
子リンは顔を真っ赤にして叫んだ。
「フフッ♪ごめんごめん!さぁ、早く朝ご飯食べなさい。」
サムスがなだめると、子リンはふてくされながら席についた。
「ははは。笑 あ、そうだ子リン、マスターとクレイジーのこと見なかったか??」
マリオがダメもとで聞いてみた。すると子リンからは意外な答えが返って来た。
「ん?2人なら明け方に街の方に下って行くのを見たよ??」
なにぃぃ!!?
子リンの言葉にみんな驚いている。