真昼の夢

□トキメキ戦場デートで捕まえて☆
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戦の始まりを告げる銅鑼の音が鳴り響いたと共に、牛金軍が一斉に攻めてきた。
槍で迎撃する周泰と張昭。動きを止めたところで一気に弓の雨が降る注ぐ。

「止めるな、撃つのです!」

陸抗も兵に指示を出しながら的確に弓を撃っていく。と、

「…ッあ!!」

敵の放った弓が陸抗の腕を貫く。痛みに一瞬意識が離れそうになるのを必死に堪え、そのままなんとか撤退せずに踏ん張る。

「陸抗様!」
「大丈夫です」

兵の一人が駆け寄るが陸抗は唇をグッと噛み締めそのまま指揮を続けた。

その時、前方で大きな歓声が響き渡る。どうやら周泰軍と太史慈軍が城門を攻撃したらしい。

「これで何とか…」

孫権の指示もあり陸抗は一度自城に戻ることにした。安心したと同時に痛みが急激に増す。

「…何とか持たせなくては」

軍を指揮しながらあと少しで自城に辿り着くと言う所で、不意に嫌な予感が過ぎる。

「牛金軍には伏兵は居ないはずです」

嫌な予感を振り払いもう一歩踏み出す。と 

「天は我に味方せり!!」

伏兵解除の音と共にこの戦場にいないはずの人物が姿を現した。

「そ、そう…ッ!!」

陸抗がポツリともらしたと同時に首筋に鋭い痛み。

「折角だからな」

地面に倒れた陸抗の頬を撫で曹操は満足そうに微笑む。
陸抗は意識こそあるものの力がまったく入らなかった。兵士たちも気絶させられたのか、地面に伏している。

「コウノトリ以外の子供の作り方を教えてやろう」

陸抗の頬を撫で見た目よりも軽い身体を抱き上げようとする。

「い‥やだ!」

陸抗も抵抗をしようとするが弱った身体では敵うはずもなく軽々と抱え上げられてしまう。

「安心せよ。直ぐに帰してやる‥じっくりと、教え込んでからな。」

曹操が自分の馬に陸抗を抱え上げたその時、真っ赤な炎が辺りを包みこんだ。





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