弟の囁き

□寒い夜の乗り越え方
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パチパチと音をたてながら薪を喰らい燃え上がる真っ赤な火。

この地方の必需品。


ストーブ


木枯らしが窓を叩く夜もこれさえあれば大丈夫。










「………燃えるわよ」



先程から暖を取ろうと徐々にストーブに近づいていっている彼女を見かねたリフィルが呆れ顔で忠告すると、
日が落ちてから今まで毛布の塊と化している彼女が恨めしげな目でこちらを見やり



「わ、分かってるよ…っ」



とそれだけを言いストーブから少し

ほんの少しだけ離れ

また頭から毛布を被って毛布の塊に戻っていった。




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