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□イオンの初料理!
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それは大地降下後のある日、10時ごろことでした。
コンコン。
「は〜い。開いてますよ〜?」
かちゃりとドアを空けて控えめに入ってきたのはーー。
「…失礼します、アニス。すみませんが少し時間を僕にさいてくれませんか?」
私の守るべき人、イオン様でした。
『イオンの初料理!』
「どうしたんですかぁ?突然。『料理を教えてほしい』なんて。」
部屋に招き入れて彼を座らせれば、相変わらずそこらの女の子より女の子らしくちょこんと座っちゃうんですね。
「はい。僕もアニスの料理を見ていて、少しやってみたくなったんです。」
そんでもってこれまた相変わらずそんな優しい笑顔で私を見るんですね。…というか、そんな純粋な目で見られると私…なんか赤面しちゃうんですけどっ…!!
「?アニス。」
「!!!は、はい!喜んでやりますっ☆とりあえずオラクル本部の食堂に行きましょう!!」
あぁ、なんか顔が熱いです…。
§ダアト教会…廊下§
…………………。
「イオン様?それはなんですか?」
「これですか?」
「それです。その紙袋です。」
あ、よくみればマルクトのマークがある。
「料理の用意、ですよ。」
「?…そうですか。」