06/14の日記
23：08
見つかった(SSS)
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村田のみ
※“かくれんぼ”の後の話です。
資料庫で待ってるって言えば良かったかな……。
ここから近かったのに。
少し暇を持て余していた。
しかし、渋谷ってなんであんなにわかりやすいんだろう。
昨日突然“何ケーキが好き？”って訊くから、もしかしてと思ってキッチンに行ったら本当にいるんだもん。
すぐに追い出されたけど、机に置いてあった僕の名前見えちゃったし。
隠している事も隠そうとしていた事もわかってしまった。
だから別の場所へ行こうとしたのに止めるから……。
その事を思い出すと、つい口が弛んでしまう。
！ ……いけない。
このまま一人で笑ってたら、迎えに来る渋谷に変に思われる。
平常心に戻し再び待つ態勢でいるも、どうしても抑えられない。
まるで自分が幸せの中心にいるようだった。
早く来ないかな……。
そうすれば、さっきより思いっきり喜べるのに。
この嬉しさを伝えたくて、伝えたくて仕方がなかった。
ただ、今一つ問題なのは一人で笑っているところを、偶然通りかかったらしいオレンジ髪の彼と目が合っている事だ。
一体どうしたものか。
→end
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