*短編*

□保健室にて
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怪我をした。

紙で切った指先にほんの少し血が滲んで。




保健室へと向かった。










「どうしたんだよ、ソレ」

「ちょっと紙で・・先生、絆創膏下さい」

「そんくらいで絆創膏は勿体ない。舐めときゃ治るだろーよ」


先生はそう言うと

私の腕を掴み








私の怪我した指を口にくわえた。








「ちょっ、ちょ!!!」
私は紅くなりながら意味不明な言葉を叫ぶ。

「ほら、血止まった」

「セ、セクハラです!!!」
やっと離された指。血は止まっている。
だけど切った時以上の感覚がある。痛みではない衝撃。

「へぇ、・・こうして欲しかったのかと思ったんだけどなぁ・・?」
ニヤリと笑う先生。


「も・・・!!セクハラ教師!!」

私は保健室を飛び出した。熱を持ちじくじくと何かを訴える指を感じながら。








「フ、からかいがいのある奴・・・」
若月は飛び出していく後ろ姿を見ながら楽しそうに笑っていた。
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