ミドリ乃リンゴ

□act0・openning
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窓の外を見ると、見ているだけで体温が上がってしまいそうな程、むさくるしい集団が走っていた。大量の数式達とにらめっこするのにも疲れ、下敷きをパタパタさせながら窓の外をもう一度見る。
おぉ....頑張っているな...こんな暑い時に。4周目だろうか?女子は、教師のいない辺りで少しばかり歩いている。『テスト返すぞ。』という嫌な言葉が入ってくる。何でテストなんてやるんだといつも思う。基礎学力の確認だと?そんな事生きるのに役に立つのか?学力って結局、俺達を計る【モノサシ】なんだろ?まぁ、心では思っても誰にも言わない。
言ったとしても負け犬の遠吠えにしか聞こえ無いんだから。第一、テストなんて、大半の人間は直前になって必死になって勉強を始める。それでは基礎学力の確認にならないじゃんか。そう思っていると俺の名前が呼ばれる。テストを受け取る。「.......。」
Very sick。超最悪。 やっぱり勉強なんてするもんじゃねえ。大人の創った【モノサシ】に振り回されたくねぇ。俺は、その場でテスト用紙をグシャグシャにし捨てた。




openning END
 

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