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□cling to you
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私は寄生虫?背後霊?

あなたがいない私の世界なんて有り得ない。







cling to you







「もしもし、カナ」
深夜零時。静かな闇の中で私は携帯を握り締める。三日月が控えめに淡く光りながら私を見下ろす。そこからは、何が見える?膝を抱える私、それとも誰か別の人…カナは見える?
「もしもし。アヤ、どうした?」
聞き慣れた声に、言葉にほっとする。電話越しにカナの言葉が私に届く。間に割って入る機械に嫉妬したり。…今夜は少し疲れ気味な声。
「…カナ、疲れてる?」
 

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