†VOCALOID†
□『虚言』
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「そういえばマスター!」
バンッ
「うん?何?」
あれからKAITOと一緒にアイスを食べていたらいきなりテーブルを叩いて迫ってきた。
「マスターが留守の間とか、何かやっておくものありませんか!!」
「カイト、顔…近い…。」
私とカイトの間、約5p。
自分で驚いたのか『わわっ!』って言ってカイトは顔を離した。
「すっ、すみません!マスター!」
「あ、イヤっ、気にしてないから謝んないで…?」
「すみません…。で、何かありませんか?」
「やっておくものって?」
「洗濯とか掃除とか炊事とか!!」
(やっぱりカイト暇だったんだ。今度ゲームかなんか買ってきてあげよう。)
「ごめんね、カイト、暇だったよね、今度暇つぶしになるもの買ってくるね!」
「いやっ!あのそういう事ではなくて…マスターの…お役に立ちたいんです。」
少し俯いて言うカイトに少し戸惑った。
『役に立ちたい』…。
少しカイトに気を使わせてしまったかもしれない。
カイトは何もしなくていいのに…何も。
「何もしなくていいよ。」
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