†VOCALOID†
□永遠なる時
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ねぇ…マスター。
マスター!
…マスター?
異変は突然に起きた。
俺の声がマスターに届かなくなっていた。
「カイト…?なんか怒ってる…?」
マスター!
違う!怒ってなんかいない…!
俺はもう…歌を歌うことさえ出来ないの…?
助けて下さい…!
助けて…。
タスケテ…
「カイト?今なんか言った?」
喋りたい。
マスターと話したい。
なんで…なんでなの?
「カイト…もしかして声がでないの…?」
そう…!
そうだよ、マスター!
俺は声が出ないと知ってて口パクをした。
「やっぱり…。ちょっと待って!今紙とペン持ってくるから…!」
あぁ…マスターなら気づいてくれると信じてたよ。
「はいっ!」
渡された紙に俺は書いた。
『ありがとう。』
涙をおさえて俺はマスターに微笑んだ。
薄々気づいたんだ。
このまま俺は消えていく。
そういう運命…。
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