小説

□ヘンゼルとグレーテル
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二人はパンを食べて、焚火のそばに座っているうちに眠ってしまいました。

やっと目が覚めた時、辺りは真っ暗になっていました
泣き出すグレーテルにヘンゼルは言いました。

「月が出るまで待つんだよ」

やがて満月が空に上がると目印に落とした白い小石が照らされて光り、二人はそれを辿って、歩いて家に帰りました。

木こりは喜びましたが、しかしそうしばらくも経たないうちに、家には又食べ物が少ししかなくなってしまいました。

「もう無理だわ。今度は森のもっと深い所に置いていくしかない」

おかみさんは言いました。
この時も子供達はまだ起きていてそれを聞いていましたが、戸には鍵がかかっていて、ヘンゼルは小石を拾えませんでした。



次の朝、両親は二人を起こすとパンを渡して、森の中に連れて行きました。
ヘンゼルは森を歩く道みちで
パンのかけらを落としながら歩きました。

今度も両親は二人を置き去りにしました。

やがて月が出ましたが、目印のパンくずは見つかりませんでした。
鳥達が食べてしまったのです。
二人は道に迷ってしまいました。
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