小説

□ヘンゼルとグレーテル
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昔むかし、ドイツのある村に貧しい木こりが住んでいました。
木こりの家には、おかみさんと二人の子供がいました
二人の子供は男の子がヘンゼル、女の子はグレーテルといいました。

ある日おかみさんがついに木こりに、

「もう食べ物は全くないよ二人の子供を森に捨ててきておくれ」

と言いました。
木こりは決してそんなことはしたくなかったのですがおかみさんが怖くて、とうとう承知してしまいました

ヘンゼルとグレーテルはお腹がぺこぺこで眠れなかったので木こりとおかみさんの話を残らず聞いていました。

ヘンゼルはグレーテルを慰めると両親が寝静まるのを待ってこっそり外に出て、家の前に散らばっている白い小石を、ポケットに入るだけ詰め込みました。



朝になると、両親はヘンゼルとグレーテルを起こして森に連れて行きました。
ヘンゼルは歩きながら、ポケットに入れた小石をこっそりと道に落としていきました。
森の一番奥まで着くと、両親は兄妹にパンを一つずつ渡しました。そして

「お父さんとお母さんは木を伐りに森へ入るからね。後で迎えに来るから、待っておいで」

と嘘をついて、二人を残して行ってしまいました。
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