歪んだゆめ
□残された制服
1ページ/2ページ
叔父さん達の家に引っ越してきた亜莉子。
最初は戸惑ってはいたけどやっと新しい環境にも慣れ始めていた。
転校した学校でも新しい友達も出来て結構楽しくやっている。
ハンガーに掛けられたまだ真新しい制服を見ていて亜莉子ふと考えた。
「そぉいえば…ねぇチェシャ猫」
「なんだい、アリス」
部屋の中で転がっていたチェシャ猫は、私が呼び掛けるとピタッと止まり私の方を見た。
「チェシャ猫と出会ってばっかりの時に私、腕パン食べてちっちゃくなったじゃない?」
「そうだね」
「その時スカーフだけ巻いて、制服そのまま置いて来ちゃったんだけど、あの後どぉなったのかなーって」
「僕が拾っておいたよ」
「………へ?」
「僕が拾っておいたよ」
同じ事を繰り返すチェシャ猫。
だけど問題はそこじゃない。
「あの後会った時に持って無かったじゃない。何処においてあるの?」
「………。」
今チェシャ猫が目を反らした。(目は見えないけどそんな気がする!)
「あの中にし、下着…もあったと思うんだけど…」
「………アリス」
「んっ?」
「アリスは結構胸あるんだね」
…………………
「チェシャ猫ーーー!!」
あの後アリスの権限を使い制服(下着も)返してもらったけど、今日私はチェシャ猫はなかなか油断ならないって事を学んだ。
「…………ちぇ」