めいん2。

□独占欲
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注意!
(※オチがない。
※砂吐きそう。
※……微裏?)



『独占欲』



 いつもと変わらない、三人での帰り道。

 ……になる筈だった。


「――――っつー事があってさー……。どーよこれって……、あれ? どしたの二人共」
「……正臣、前」
「見てんじゃん」
「だから、その……振り向いて下さい」
「杏里までどしたの? そんな顔しちゃっ――、……て……」


 ずっと、前に背を向けながら、後ろ向きに歩いていたから気付かなかった。

 恐る恐る見上げれば、


「――静雄さん!」
「よお紀田」


 そこに立っていたのは池袋最強さん。

 静雄さんを見て、怯えた顔をする帝人と、困った顔をする杏里。

 ……相当怖がってんなー……?


「どしたんですか? 俺を待っててくれたんすか? なーんて……」
「ああ、……その通りだ」
「………………へ?」
「紀田、今から暇になれるか?」
「いや暇も何も……」
「――――ちょっと来い」
「え、……あ、ちょっ……!」


 言うと、静雄さんは俺の手を少し乱暴に掴み、そのまま引っ張ってってしまう。


「まっ、正臣ー!」
「紀田くん……!」


 背後から帝人と杏里の遠い声が聴こえてくる。

 取り敢えず、


「大丈夫大丈夫ー」


 そう言っておこう。



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