東京喰種
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『ッ…。』
ーおい鈍間…食わせろよ。
コーヒーだけで腹が膨れたら世話ねーんだよー
ーはーやーく!はーやーく!ー
ー勝手にお前の中に入れられた俺の身にもなってくれ…最悪だー
「どうした乾?
具合でも悪い?」
『あ、いえ…。』
最悪だ…昨日喰ったばかりなのにまた騒ぎ出しやがった。
昨日は精液ではなく、ちゃんとした肉を喰ったってのに…。
誰か知り合いに医者知ってる人居ないかな…この煩い奴らを全部取ってもらいたい。
「…大丈夫じゃなさそうだし、今日はもう上がっていいよ。」
『いや、大丈夫ですから。』
「駄目だ。」
『…すいません、お疲れ様です。』
店長に心配されてしまった。
彼は高校の時の先輩で、こんな外見で就職先も見つからない俺を雇ってくれた恩人だ。
店は二人だけで切り盛りしているから他に従業員などもいない。
今度何かお礼をしなければと思いながら、俺は帰る準備を早々に済ませ店を出た。
そういえば…今日は金木くんたちとウタの店に行く約束をしてたんだっけ。
丁度良かった。
ウタの地区にいるクズを紹介してもらおう。
自宅へ帰ろうとした足を一度止め、待ち合わせ場所の方向へ再度歩き出した。