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□Earnest/PSYCHO-PASS
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『じゃあまた明日も来るからー。』

「たまには来なくてもいいんじゃない?」

『うわひっでぇー!』


笑いながら彼女に指をさしそう言うと、俺は分析室を出て誰もいない廊下を歩く。

あの日以来、シフト明けのお約束は志恩との雑談以外にもう一つ増えた。

それは俺の隣の部屋の住人に会いにいくこと。


『コウー?』


ドアを開けて中に入ると、そこには誰もいなかった。

彼は今回捜査から外されてずっと非番だったはずなんだけど…。

階段を降りてここに居ないとなると奥の部屋かと歩みを進める。

秀星の部屋とは違い、コウの部屋は殺風景だ。

だがシンプルとかそういうかっこいいものでは決してない。

周りを見渡しながら奥の部屋の前まで行くと、ドアの隙間から明かりが漏れていることに気づく。

どうやら彼は何かの作業をしてるようだ。


『コウー?入るぞー。』


ノックもせずドアを開け中に入ると、酷いタバコの匂いで噎せそうになる。

煙を手で払いながらコーヒーテーブルにまで散乱している資料を見ると、あの連続殺人関連のものだとすぐに分かった。

どこからかかき集めた槙島の情報を整理しているコウは、灰皿から溢れんばかりのタバコの吸殻に、今吸い終えたタバコを押し付けてため息を吐いている。


『少しは換気しろよ。』

「…おう、来てたのか。」


俺はソファーに座り、まだ机に向かって資料とにらめっこをしている彼の背中を見ながら部屋を見渡した。

本当にこの部屋は気持ち悪いくらい連続殺人の資料しかないな…コウも縢みたいにとは言わないけど何か趣味を持ったらいいのに。


『何か進展はあった?』

「いや…捜査も外されちまったしな。」

『何か分かったら教えてやるから、変な気は起こすなよ?』


まぁ今は何も進展してないから、教えられることは無いんだけど…。

などと思いながら散らばった資料を一枚手に取った。


「プッ…まさかお前に心配される日が来るとはなぁ。」

『なッ!折角人が心配してやってんのに!』

「怒るなよ。」

『ふ、ん…ッ!』


いきなり椅子から立ち上がった彼は、何を思ったか俺にキスをしてきた。

ついさっきまでタバコを吸っていたからか、すごく苦い。

でもそれを忘れさせるくらいにコウのキスは気持よくて、変な声が出てしまう。

キスをしながらコウは俺をソファーに押し倒し、慣れた手つきでシャツをたくしあげた。


『んッ…ッぁ!』


ぺったんこの胸を揉まれ思わず身をよじる。

彼の親指の腹がさっきから乳首から離れず、ずっと擦られてもげそうなくらい痛くて嫌なのに俺の股間はもう張り詰めていた。


「もうイきそうか?」

『あっ…うんッ。』

「お前…段々早くなってきてないか?」

『我慢できねぇんだもん…。』

「…。」

『あっ待って……うあん!』


彼とのセックスは正直気が狂いそうになるくらい気持ちいい。

それとイく寸前のコウの顔がエロくて、イった後彼にキスをするのが俺の楽しみでもあった。

だってコウすっげぇ照れるんだもん。


「何笑ってんだよ。」

『いや、幸せだなーって。』

「じゃあもっとシアワセにしてやんないとなッ!」

『ッ…!』


一瞬悪い笑顔を浮かべたコウは、性器を一気に俺の中に突っ込んだ。

彼と密着しただけで軽くイけるのに、もう突っ込まれたら理性なんて吹っ飛んでしまう。

俺は我を忘れて腰を振り自分の性器を扱いていると、いきなり彼に腕を掴まれて性器から離された。


『あッ…なんで?』

「俺がいること忘れてるみてぇに自分のばっかり弄んなよ。」

『んッ…やきもち…やいてんの?…うあっ!』


俺のチンコに妬くとか…可愛すぎるだろ。

彼は認めたくなかったのか、俺の問いかけには答えず変わりに腰を動かした。

ソファーの上での情事のため、シーツを掴んで迫りくる絶頂感に堪える事も出来なくて必死に彼にしがみつく。

するとずっと俺の腰を掴んでいた彼の手が離れ、俺の手をぎゅっと握った。

どちらからともなく指と指をからませて、その温もりでまた下半身に血が集まったのが嫌でもわかる。


『あっだめッ出るからッ!』

「…ッ締め付けんなっ!」

『む、むりぃ!!…ッ!!』


ゴリッと前立腺を擦られて、ビクビクと震えていた性器がとうとう我慢出来ずに射精した。

2度目だというのに何日禁欲してたんだってくらいの大量の精液が俺の腹を汚していく。

コウもイく寸前になったのか、俺の中から性器を抜き自身を扱きながら俺の腹に射精して、力尽きたように俺の上に倒れこんだ。

そして俺はすかさず彼のおでこにキスをする。


『好きだよ、コウ。』


少し汗ばんだ彼の髪を撫でると、彼は照れくさそうに俺から離れて煙草を吸いだした。

どうやらピロートークは苦手らしい。


「明日もシフト入ってるだろ?

もう寝ねーと。」

『一緒に寝よう?』

「…まったくお前って奴は。」


ぐりぐりと頭をなでられ彼と一緒に寝室に移動する。

本当はただ一緒に寝るつもりだったのに、どうにも彼と二人っきりになるとムラムラが止まらなくてまたセックスをした。

だめだ…このままじゃ俺の体がもたないぞ。
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