雑食短編

□ぶるーはーつはキミのものー前ー/青エク
2ページ/5ページ


***



「なぁなぁ!しえみ…ヤバかったな!」

『ほんと巨乳好きだな、燐は』

「んなこたねーよ!柚だってそうだろ?

男が巨乳を嫌いな訳ねーもんな!」

『えー俺は貧乳の方がいい』

「マジかよ!変わってんなお前」


しえみさんの話になるといつも赤面してにやけ顔になる燐

誰が見てもしえみさんにほの字だと丸バレである

燐の好みはちっちゃくて巨乳で可愛い子

俺とは全くもってかけ離れている

ちょっとヘコむなぁと思いながら燐の話に適当に相槌をうつ


『結局はしえみさんの事が好きなんだろ?』

「なッ!なんでそうなるんだよ!」

『えーじゃぁ体目当てなの?最低だなー』

「な!かか、体目当てな訳ねーだろッ!」

『フフッ墓穴掘ったね燐』

「んなこと言って柚の好きな人って誰だよ」

『俺の好きな人は

不器用で喧嘩っぱやいけど笑った顔が可愛いんだー』

「お前マジで趣味わりぃな。軽く引いたぞ」

『俺が好きだからいいの!』

「・・・まろ眉か?」

『はぁ?なんで神木さんなんだよ!』

「だって喧嘩っ早いんだろ?」

『塾生だけで考えるなよー

これでも俺10年くらい片思いしてんだから』

「嘘だぁ〜、飽きっぽい柚が10年も片思いとかありえねーよ」

『う、うるさい!燐は1回学校戻るんだろ?俺そのまま寮に帰っとくから』

「なんだよー一緒に行くって言ってたじゃんかよー」

『気が変わったんだよ。じゃーな』


燐を無視して歩みを速めると後ろでぎゃーぎゃー騒いでいた燐の声が段々と聞こえなくなった
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ