幻影
□episode 05
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その夜、宴会が行われた。
当然そこに蒼波の姿もある。蒼波は酒の入ったコップを手にルフィ達の様子を眺めていた。
「闇に負けるなよ、蒼波」
『(これでよかったんだよな…)』
やらなければならないことはある。だけどこのまま彼らといれば失った感情を得られるかもしれない。
ク「“髑髏の右目に黄金を見た”」
『黄金…?』
先程まで騒いでいたルフィ達が一気に静まりノーランドの日誌を読んでいたロビンとクリケットのほうに視線を向けた。
ク「涙で滲んだその文が、ノーランドの書いた最後の文章。“髑髏の右目に黄金を見た”その日ノーランドは処刑された。このジャヤに来てもその言葉の意味は全くわからねぇ」
クリケットは酒瓶を持ちながら語る。ゾロ達が聞いているなかルフィだけは運ばれた料理を食べている。
ク「“髑髏の右目”…こいつが示すのはかつてあった都市の名か、それとも己の死への暗示か…。そのあとに続く空白のページは何も語らねェ。だからオレ達は潜るのさ!夢を見るのさ!」
クリケットは持っていた酒瓶をぐいっと勢い良く飲む。ほんのりと赤い頬はおそらく酒に酔いはじめているのだろう。
ク「ジャヤ到着の日、1122年5月21日の日記」
マシラ達が騒ぐ中、ルフィや蒼波達はクリケットの話を聞いていた。
ク「その島につきオレ達が耳にしたのは森の中から聴こえる奇妙な鳥の鳴き声と大きな…、それは大きな鐘の音」
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