ジグソーパズルU
□標的78
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ルイ side
―――遡ること5分前。
用があって私はいつもより遅く家に戻った。幸い代理戦争の参加者には会わなかった。
「!」
何か胸騒ぎがして私は急いで家に戻った。そこは地獄みたいな絵図があって、
「アーデル…、エンマ…、みんなっ!」
「おかえり、風瀬ルイ君」
8人の復讐者、
透明のおしゃぶり、
どこかでみた、どこ?
「だれ…「ルイ…」アーデル!!」
私のすぐ近くで倒れていたアーデル。アーデルは私と復讐者の間に立った。
「アーデル、何を…」
「逃げて…っ!早く――キャッ!!」
「アーデル!!」
――逃げなきゃ。
アーデルが吹き飛ばされた。そして同時に私のなかの何かが逃げろと叫んだ。
「ルイ!助けて!!」
「スカル!」
スカルが復讐者たちの前にいる。助けないと、彼だけでも。そう思って私はシモンリングで復讐者の目をくらませた。
「ルイ!」
私はスカルを抱えて窓を突き破って出た。そしてそのまま急いで電話を手にして無我夢中に走った。
――プルルル…
「(凜、出て…っ!!お願い!!)」
頭のなかでシモンファミリー以外に頼れるのは凜だけしか私は思いつかなかった。
「どこにかけてるんだ?ルイ!」
「凜のところ!凜なら助けに来てくれるはずだからっ!!」
「でも代理戦争中だぞ!時計が「大丈夫」!」
「凜は必ず私を助けに来てくれる!時計なんかよりも、戦争なんかよりも1番にっ!凜はそういう人だからっ!!」
「わかった!わかったから静かに!」
私は倉庫に身を隠した。ここなら時間はかせげると思ったから。
≪戦闘終了≫
その合図をきいても何故か私もスカルも安心できなかった。
「もういっかいかけてみよ!」
「ああ!」
――プルル…
呼び出し音が何度もなる。
“怖い”
さっきの炎真やアーデル、カオルやらうじやシットピー、ジュリーたちのやられかた。酷くて、
「でてよぉ…、凜…」
「ルイ…」
≪ルイ?≫
「「!」」
「凜!!助けてっ!!」
凜の声をきいて私は安心した。
それが油断だった、
ルイ side 終了