ジグソーパズルU
□標的78
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ザンザスの攻撃力は異常なまでに上がっていた。
「とっととかっ消えろ!!」
「さっき以上の大銃口で撃たれちゃ避ける場所が見当たんねーぞ!!」
「飛び降りるが勝ちだぜ」
それぞれがザンザスの放った大きな攻撃をよけるべく対処した。
――ドゴォッ
大きな音と共に最上階がすべて吹き飛んだ。
「ヒバリめ、散ったかぁ!」
『案外お兄ちゃんが負けてたりして』
「う゛ぉおい!!アホ言ってると落とすぞぉ!!」
壁に刀をさして落下を免れたスクアーロ。片手には凜が担がれていた。
スクアーロ達は上に上がった。
『恭弥!さすが』
「まじかよ」
ヒバリはザンザスと互角、ボスウォッチも守られていた。そしてその結果に誰もが驚くなか凜は喜んでいた。
――ティリリッ
≪戦闘終了です≫
「もうか」
「引き分けです」
風やディーノの言葉に凜は嬉しそうに笑った。
「納得できない。決着つかないとおさまらない」
≪それはダメですよ!!ホホホ≫
雲雀のボスウォッチから聞こえた声は尾道。
≪代理戦争中の代理同士の戦闘時間以外の戦闘は固く禁じられております!!戦ってしまったチームは両方負けとなります≫
「千堂凜」
『?』
風は凜の肩に飛び乗った。
「雲雀恭弥をとめてください。このままでは両チーム負けになります」
『そうだけど、多分…』
「?」
「うるさいよ。いちぬけた」
雲雀はじぶんのボスウォッチの破壊した。その行動に凜以外の人間はみんな目を見開き驚いた。
「僕は戦いたいときに戦う」
「ダハッ!同感!こんなもの!」
「Σボス!」
ザンザスの手に灯った憤怒の炎。その炎の矛先は腕についているボスウォッチ。
「ボォス!!それはだめ!!」
凜を除いたヴァリアー幹部はザンザスの手を押さえた。
「はなせカス共!!」
ザンザスは暴れるがなかなかスクアーロ達は離れない。
『お兄ちゃん』
「ルナ――!」
ザンザスは凜の低い声に動きをとめた。
『時計壊したら一生口利いてあげない』
「…ちっ」
ザンザスは大人しくなった。マーモンはほっと息を吐いて凜の肩に乗った。
「ありがとう、ルナ」
『どういたしま――?』
凜はポケットのなかで震えている携帯に気が付いた。
『電話…、ルイから?』
よく見れば何度もかけてきていた。不思議に思いながら凜は電話に出た。
≪凜!!助けてっ!!≫
『ルイ…?』
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