ジグソーパズルⅡ
□標的76
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『早く戻らなきゃ、またスク達にしかられる』
凜は急ぎ足でホテルに戻った。何も考えずただ急いで彼女はエレベーターに乗った。
「ワォ、グッドタイミングだね」
『恭弥！』
エレベーターには雲雀と風がいた。凜は少々苦い表情を浮かべてふたりに目をむけた。
『(ここでバトル開始はやばいかも…)』
――ティリリッ
≪バトル開始１分前≫
『！うそー…』
「楽しくなりそうだね♪」
１分あればぎりぎりスクアーロ達のいる階へたどりつける。となれば戦闘開始の合図と同時に攻撃をしかけてくるはず、
『(それをしのげば…)』
凜はエレベーターの中でできるだけ距離をあけ扉に背中を預けた。
≪５…４…３…２…１≫
“０”
「いくよ」
『Σうあっ!?』
――ドンッ
「｢！｣」
凜は扉が開いたと同時に外に出た。スクアーロ達はエレベーターから飛び出てきた煙と凜に驚いた。
『ゲホッ、ゴホッ…。あー…死ぬかと思った』
「う゛ぉおい!!なんでエレベーターから飛び出てくんだぁ!!」
『ハプニングが積み重なりまし――！』
凜の手に巻き付いたのは間違いなく雲雀のトンファーについているチェーン。
「逃がさないよ、凜」
『まわりをみなよ、恭弥』
――キンッ
「！」
凜の手についていたチェーンがきれた。斬ったのは勿論刀をつかう男。
『スク』
「へぇ、ここはまるでサバンナ。これはこれで嬉しいな」
「風」
「やぁ、マーモン」
(いやー…さっきは危なかった)(どうせなら止まればよかったのにねエレベーター)(恐怖の空間になるよ…)
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