ジグソーパズルU

□標的75
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『…「何かあったのか?」!』



皆が寝静まった頃、凜は店のなかでひとり暗い表情を浮かべていた。そんな凜に山本は声を掛けた。



『なんで?』


「時計つけてねぇから。戦ったときはつけてただろ?」



そう言って山本は凜の向かいの席にこしかけた。



『…あたし、未来の時みたいに連れていかれないようにって沢山修行したんだ』


「ああ、知ってる。夜月と頑張ってたもんな」


『やっとみんなのために戦える、そう思って家光と一戦交えたんだけど…スクアーロは二度とひとりで戦うなって』


「凜が心配なんだろ?」


『でもあたしちゃんと時計守ったし、勝ったよ?なのに最後まで話聞いてくれなかったし、』


「勝ち負けの問題じゃねぇよ」


『え?』



思いもしない言葉に凜は聞き返した。山本はいつもと変わらない表情ではなしを続けた。



「未来の世界で言ってたぜ?スクアーロ。

“あいつに辛い想いをさせたのはオレの責任だ。だから死んでもルナを守るのがオレの役目だ”

って。辛い想いってきっと反乱の時にザンザスを守れなかったときのことだろうし」



『…スクアーロがそんなこと?』


「ああ、いつになく真剣だったぜ。ザンザスが戻ってきても、もちろん今の世界でもあいつのその想いっつーのはかわらねぇと思うぜ」


『……』


「心配だったんだよ、凜のことが。また居なくなるんじゃねぇかってな(笑」



その言葉に凜は涙を流した。うつむいて顔をかくし泣くのを必死でおさえていた。



『…心配性な、だけじゃん…っ』


「ははっ、そうだな(笑」



強がっている凜の頭を撫でて山本は笑った。









――ドンッ









『「!」』



勢いよく叩かれた扉。扉からみえるのは黒い集団の影。



「迎えがきたみてぇだな」


『そうみたい(苦笑』































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